土日にごろごろしているそこのあなた!もしかするとやばいかもしれませんよ!
平日に溜まってしまった仕事の疲れを、休日で解消したい気持ちはすごくわかります。
休日に寝溜めしておこう!と思う気持ちも、すごく分かります。
しかし残念ながら、人間は寝溜めできません。
それどころか、9時間以上横になると身体に悪影響をもたらしてしまうのです。
寝ることが身体に悪いなんて、少し信じられないかもしれませんが、寝すぎというのは危険なリスクを伴う行為です。
やばい…。12時間くらい寝ちゃってるよ…。
それはかなりまずいかもね…
この記事では、
・1日何時間寝るのが良いか
・9時間以上寝ると体に起こる悪影響
・大事なのは時間じゃなくて質
・起き方が大事
ということについて、詳しくまとめていきます。
理想的な睡眠時間は1日どれくらい?
様々な研究から参照すると、結論としては、
人間が一番健康でいるために適した睡眠時間は、1日6~8時間
ということがわかっています。
睡眠の質が高ければ6時間くらいで大丈夫ですし、そうでなくても8時間くらいまでにしておくのが良いです。
これはいわゆる「バリアブルスリーパー」という人たちの話で、ショートスリーパーと呼ばれる人たちはもう少し短くてもいいですし、ロングスリーパーの人であればもっと寝た方が良い場合もあります。
9時間以上寝ると体に起こる悪影響とは?
睡眠不足はもちろん良くないですが、寝過ぎも同じくらい良くないと言われています。
むしろ、9時間以上寝るような人と4時間くらいしか寝ない人とでは、寝過ぎる人の方が良くないというデータもあるようです。
では9時間以上寝ると体の起こる悪影響には、どのようなものがあるのでしょうか。
2007年のレビュー論文によって様々な影響がまとめられていたので、ご紹介していきます。
① 脳機能・認知機能が低下する
健康な成人男性にいつもより長く寝てもらい、寝すぎによる影響を調べるという実験がありました。
この実験によると、健康な人でも長めに寝ると脳機能・認知機能が低下することが分かったそうです。
② 疲れやすくなる
ということも、同じ実験でわかっています。
③ 鬱傾向の増加(メンタルの悪化)
他の実験では、若者に3週間の間いつもより2時間多く寝てもらったところ、鬱傾向が増加したという結果も見られました。
寝過ぎるとメンタルにも悪影響が出てしまうのです。
寝すぎることで「あ〜寝すぎてしまった…」という罪悪感が生まれ、そのせいでメンタルに影響するというのもありますが、そうではなく純粋に寝すぎによってメンタルが悪化するのです。
たくさん寝たのにやる気が出ないのではなく、たくさん寝たからやる気が出ないのです。
④ 体の炎症レベルが増加する
また、CRP(C反応性蛋白)が増えることもこの研究で分かっています。
CRPとは、体の炎症や老化を計る時の指標となる物質のことです。
いつもより2時間多く寝るだけで体内の炎症レベルまで上がってしまったのです。
⑤ ガン・糖尿病・心臓疾患のリスクが上がる
その他の実験データによると、6~8時間くらいの理想的な睡眠時間をとる人と比べ、ガン・糖尿病・心臓疾患などの全疾患リスクが増加することもわかっています。
⑥ 太りやすくなる
布団の中でゴロゴロしていると肥満になりやすくなります。
6~8時間の間でしっかり寝て、起きている間はできるだけ活動することが大事です。
⑦ 脳卒中のリスクが高くなる
寝過ぎると脳の血管がつまりやすくなり、脳卒中のリスクも高くなります。
⑧ 慢性痛が増加
膝が痛い、腰が痛い、首や肩が痛い、などの慢性痛も寝すぎによって悪化してしまいます。
⑨ 睡眠の質が下がる
布団に入ってからスマホなどをみているのも同様ですが、睡眠時間が長くなると睡眠の質が下がります。
⑩ 体内時計が狂う
長く寝過ぎると、免疫機能もおかしくなり、体内時計がくるってしまい、それによりメンタルや認知機能も下がります。
目が覚めているのにごろごろしているのもアウト
9時間というのは何も本当に眠っている時間だけの話ではありません。
目が覚めてそのまま布団の中でごろごろしている時間も含め、9時間を超えるとアウトになってきます。
食事や運動すること、光に当たることが起床してからのポイントですので、寝ていなくてもごろごろしていれば身体への悪影響が発生します。
目が覚めているのにごろごろしていると、免疫システムがぶっ壊れていくということも分かっています。
睡眠において大事なことは?
量より質
寝すぎても逆効果だというのはここまでの話で良く分かっていただけたかと思います。
やはり、睡眠で一番大事なのは「質」なんですね。
質の悪い睡眠をいくら取っていても、体が休まらないどころか、運動時間がその分減ってしまうと言うこと。
運動時間が減ると言うのも、あらゆる点で悪影響を及ぼす一つの要因となってしまいます。
起きる時間を一定に保つ
決まった時間に寝て、決まった時間に起きるというのが一番理想です。
ただ、どうしても毎日同じ時間に寝るのが厳しいと言う人は、せめて起きる時間だけでも一定に保つようにしてみましょう。
寝るのが遅くなってしまった時にいつもより遅くまで寝てしまうと、その夜に眠くならず、さらにまた寝るのが遅くなってしまいます。
一時的に睡眠時間が少なくなってしまいますが、その眠気で正常な時間に眠ることができるので、寝るのが遅くなってしまっても、次の日はいつも通りの時間に起きましょう。
もっと言えば、朝食を食べる時間をできるだけ一定に保つことで、より体内時間が正常に保たれます。
過眠症の場合は治療が必要
ここまで9時間以上寝てしまうことの悪影響について話してきましたが、
- 起きていたいのに眠くて起きていられない
- いくら寝ても眠気が覚めない
- どんなに睡眠をとっても体が回復しているという実感が持てない
- 寝ても寝ても寝足りない
- いつも寝過ごしてしまう
などの症状がある場合は、過眠症の恐れがあります。
過眠症の代表的な症状のことを医学用語で「ナルコレプシー」と呼びますが、日本人の600人に1人がこの病気にかかっていると言われています。
過眠症の症状が進むと、時と場所を選ばず、起きている状態から電源を切ったように突然眠りに落ちてしまうという症状を引き起こすこともあります。
過眠症は意外と恐ろしい病気ですので、心あたりのある方は一度病院で診てもらうことをオススメします。
おわりに
今回は9時間以上寝ると体に起こる悪影響について、ご紹介させていただきました。
土日につい寝すぎてしまう人も多いかと思いますが、9時間以上寝るとこんなにも悪影響があったのですね…。
また、9時間以上寝てもまだ眠くてしょうがないという方は、過眠症の可能性もありますので、注意してください。