仕事や日常生活でどうしても溜まってしまうストレス。 あなたはどのように発散していますか?
- ストレス発散しても一瞬しかスッキリしない!
- 常に疲れている・イライラする!
- 全然ストレスが解消されない!
という人はもしかすると、
間違ったストレス解消法をしてしまっているかもしれません。
じゃあどんなストレス解消法が間違ってて、何が正しいんだ!って思いますよね。
というわけで今回は、
- 科学的に間違っているストレス解消法
- 科学的に正しいストレス解消法
をご紹介していこうと思います。
ストレス解消なんて、パーッ!って気分が晴れればなんでもいいんじゃないの?
その考えがストレスを悪化させてるかもしれないよ…。
なぬっ
やってはいけない6つのストレス解消法
世の中には、多くの人がつい手を出しがちなストレス解消法がいくつもありますが、その中には効果が全くないものや、逆にストレスを悪化させてしまうものがあります。
心理学の世界でもっとも権威がある『アメリカ心理学会(通称APA)』が間違ったストレス対策として公表しているものをご紹介します。
① ギャンブル
ギャンブルは一時的にドーパミンなどの脳内麻薬の分泌を増やし、神経を激しく興奮させます。
なので、その時はストレスが発散されたような気にはなりますが、ただ神経を刺激しているだけで、ストレス解消効果は全くありません。
それどころか、中毒症状によってギャンブルをしないとイライラするようになります。
② ショッピング
お金を使った後は、誰でもスッキリしたような気分になりますよね。
しかし、これもギャンブルと同じで一時的に神経が興奮しただけ。その興奮が収まれば神経の疲れが残るだけとなってしまいます。
特にブランド物などの贅沢品ほど、後からストレスが増えてしまうことが確認されているそうです。
ただし、以下のようなお金の使い方であれば、ストレスは増えず、逆に毎日の幸福度はアップすることが分かっています。
- 旅行、スポーツ、英語の練習などの『体験』を買う
- 家事代行サービスなど、『時間』を買う
- 募金など『他人のため』にお金を使う
③ タバコ
愛煙家の多くは「タバコでリラックスできる」などと言いますが、これはただの錯覚です。
タバコを吸うと、ニコチンが約8秒で脳に達し、ドーパミンという神経伝達物質を分泌させます。
ドーパミンは人間の意欲を高める作用を持っているので、一時的に幸福感や・リラックス感を得たような気分になりますが、それと同時に心拍数を上げ、筋肉を緊張させます。
つまり、実は心も体も緊張状態になっているのです。
ドーパミンはすぐに切れるので、後には疲れとイライラだけが残ってしまいます。
④ 酒
お酒もやはり、逆効果です。
アルコールを飲むと大脳が麻痺し、短期的に理性が低下します。
そのせいで本能や感情の部分が前にでてくるので楽しい気分になりますが、それと同時に、人体にストレスも与えてしまいます。
アルコールは視床下部や副腎などに刺激を与え、ストレスホルモンを増やすのです。
また、アルコール中毒に陥る危険性もあります。
⑤ やけ食い
好きなものを食べれば、誰でもテンションが上がりますよね。
しかしこの時、実はタバコと同じ減少が脳内で起こってしまいます。
一時的にドーパミンが増えてしまい、ドーパミンが切れれば逆にストレスは増えてしまいます。
また、糖質や脂質の摂り過ぎは健康に害を及ぼす危険性もあります。
⑥ ゲーム・ネット
ゲームで遊ぶとすぐにレベルアップや架空のアイテムを得た喜びが得られます。また、ツイッターなどのSNSを開けば数秒で新しい情報が得られ、イイネなどの架空のポイントを得ることができます。
これらの「手軽なごほうび」を求めて、脳内ではドーパミンの分泌がうながされます。
すると、もうお分かりでしょう、タバコややけ食いと同じように、あとに残るのは疲れだけなのです。
ただし、ゲームやネットそのものが問題なのではありません。
あくまで、ダラダラと何も考えずに刺激の強い情報に触れることが問題なのです。
例えば、テトリスを2~3分行うだけであれば、ストレス解消効果があることも分かっています。
ここまで紹介した「間違っているストレス解消法」は、どれも依存症に繋がってしまうものばかりです。
どのようなメカニズムで依存症や中毒症状に陥ってしまうのか、詳しくまとめた記事がありますので、ぜひそちらも参考にしてみてください。
科学的に正しいストレス解消法
間違ったストレス解消法は分かっていただけたかと思いますので、正しい方法を見ていきましょう。
アメリカ心理学会が認める、科学的に実証されたストレス解消法をまとめてご紹介します。
① 運動
最善の方法は、運動することです。ストレス解消効果が最も科学的に実証されている方法といっても過言ではないでしょう。
短期的なストレス解消効果はもちろん、普段から運動を行うことでストレスに強い脳を作ってくれるという、長期的な効果も認められています。
HIIT(高強度インターバルトレーニング)などがとても効果が高いとされていますが、ちょっと早めの早歩きを20~30分するだけでも、ストレス解消の効果があります。
さらに、健康面や脳機能にもいい影響を与えてくれます。
運動は控えめに言って最高だね。
② 瞑想
血圧低下・ストレスホルモンの減少・不安軽減など、メンタル面に非常に効果が高いです。
集中力も鍛えることができますので、最低10分だけでもいいので、毎日の瞑想習慣を見につけるといいでしょう。
③ 読書
少し以外ですが、読書はストレス解消にかなり有効な手段です。
サセックス大学での2009年の調査によると、読書によってストレスが最大68%も軽減されることがわかりました。
1日30分程度の読書で効果があり、小説や園芸雑誌、料理本など、自分にとって興味のある本や好きな雑誌であればなんでもいいそうです。(参考)
④ 音楽・自然音を聴く
音楽は医療現場でも活用される(参考)ほど強力な効果を持っています。
50〜80BPMほどのテンポのゆったりした曲・または自然音を聴くことで、血圧低下・ストレス軽減などリラックス効果があるとされています。
また、音楽を聴くだけで免疫物質やナチュラルキラー細胞が増加することも分かっているそうです。(参考)
⑤ 散歩
30分程度の散歩をするだけで、30%もストレスが軽減されることも分かっているそうです。
自然の中であれば、より効果は高まります。
周りに緑の量が1%増えるだけでもストレス軽減効果がかなり上がるそうです。
また、自然を見ることは、記憶力や注意力の向上にも繋がることが分かっています。(参考)
⑥ 友人や家族と過ごす
友人や家族と過ごすことで自尊心や安心感が高くなり、不安感やストレスレベルが下がることが分かっており、そういった時間を過ごすことは、健康面でも非常に重要とされています。
⑦ マッサージ
マッサージによるストレス解消効果も、科学的にはすでに実証されています。
マッサージを90分受けることで心拍数やストレスホルモンが減少し、それだけでなく、食い過ぎのダメージや怒りの感情までやらわれてくれるそうです。(参考)
⑧ お祈り
お祈りや、その他の宗教的儀式にもストレス解消効果が確認されています。(参考)
無宗教の場合、慈悲の瞑想が祈りの代わりにもなるようです。
まとめ
最後に、まとめておきましょう。
やってはいけない6つのストレス解消法
- ギャンブル
- ショッピング
- タバコ
- 酒
- やけ食い
- ゲーム・ネット
科学的に正しいストレス解消法
- 運動
- 瞑想
- 読書
- 音楽・自然音を聴く
- 散歩
- 友人や家族と過ごす
- マッサージ
- お祈り
参考文献
また、やってはいけないストレス解消法の詳細は「週40時間の自由をつくる 超時間術」の中で紹介されていた内容を参考にしています。
時間に追われる感覚から解放されるためにも、ストレス対策がかなり重要なんだって。