「5人の法則」というのを知っていますか?
あなたは最も多くの時間をともに過ごしている5人の平均である。
ジム・ローン
アメリカの起業家であるジム・ローン氏の残した言葉です。
どんな人と一緒に過ごすのかによって、人生の成功や満足度をも左右するというのです。
これを聞くと、「あーそうなのかも」と思いますが、こんな疑問も浮かびませんか?
- なぜ周りからそんなに影響されるの?
- 良い影響を受けるにはどうすれば良いの?
今回は、この疑問について考えていこうと思います!
現状に不満がある人にこそ、「5人法則」の真の意味を理解していただければと思います。
なぜ、人は周りに影響されるのか
それは、人と金魚にある共通点から見えてきます。
き、金魚!?
そう、金魚。笑
とある興味深い実験の話をしましょう。
金魚が泳いでいる水槽があります。
その真ん中を透明な板で仕切り、半分側に金魚たちを集め、もう半分は水だけという状態を作ります。
するとどうなるでしょうか。
金魚たちは最初、反対側へ行こうとします。
しかし、透明な板によって向こうに行けないことに次第に気づいていきます。
しばらくすると、水槽の半分だけで普通に過ごすようになります。
この状態で透明な板を外すとどうなるでしょう?
金魚たちは、板がないのに反対側へ行こうとはせず、ずっと狭苦しい半分側に止まるのです。
「どうせ向こう側にはいけない」とすでに学習してしまったため、板はもう消えているのにチャンレンジしなくなってしまったのです。
これを「学習性無力感」といいます。
学習性無力感とは、抵抗も回避もできないストレスに長期間さらされると、そうした不快な状況から逃れようという行動すら行わなくなることを指します。
引用元:学習性無力感とは?
少し残酷な実験ですが、犬に電気ショックを与え続けると次第に抵抗しなくなる、というような実験もあったそうです…。
周りからの「どうせ無理」に気をつけよう
人も、「どうせ無理だ」と思い込むとこの学習性無力感によって行動することをやめてしまいます。
実験の金魚たちと私たちは、その点で同じだったのです。
やっかいなのが、周りに人からの「どうせ無理」にも影響されてしまうこと。
- 「お前はバカなんだから無理でしょ。」
- 「そんなことして意味あるの?」
- 「世の中はそんなに甘くないよ。」
身近にいる人たちからそんな言葉を言われ続けると、まだチャレンジもしてないのに自分にはきっと無理なんだと洗脳されてしまうのです。
存在しないはずの「透明な板」を、周囲の人に勝手に作られてしまうのですね。
「どうせ無理」は、この世で一番ひどい言葉かもしれないね。
そうだね。【「どうせ無理」をなくしたい 】という、とても素敵なスピーチがあるから、ぜひ聞いて欲しいです。
ビジネスの現場では、上司から繰り返し叱られ否定されることで学習性無力感に陥ってしまう人もいます。
その人のためと思って叱っているかもしれませんが、それによってますますマイナスの影響が出てしまいますので、部下を持つ人は注意しましょう。
人はポジティブな影響も受ける
人は集団の中で生きていきます。なので、周りから影響されてしまうのは仕方のないこと。
周りにいる人たちがネガティブ思考の人だけだったら、あなたも次第にネガティブになっていきます。
ですが、これは逆も言えるのです。
ポジティブ思考の人に囲まれていれば、あなたもポジティブになっていきます。
勉強熱心な人、チャレンジ精神旺盛な人、行動力がハンパない人、心優しい人などなど、一緒に過ごす人たちが素晴らしい人たちであれば、あなたはその人たちから良い影響をもらうことができるのです。
これら様々の影響を身近な5人から強く受ける、というのが「5人の法則」だったのです。
環境のせいにしない!
「5人の法則」で絶対に勘違いしてはいけないこと。
それは「自分の現状を周りのせいにしていい」ということではないということです。
決して、環境のせいにして自分の悲惨な状況を正当化してはいけません。
「環境が悪い」というのはつまり、良い環境へ飛び込む努力をしない「自分のせい」です。
現状の環境に不満があるなら、それを変えればいいのです。
気づいていない人がなぜか多いですが、会社なんてすぐに辞めれますし、辞めても死にません。
なぜか失敗を恐れて何もしない人も多いですが、たとえ失敗しても死にません。どうとでもなります。
日本に生まれている時点でかなり恵まれた環境にあることを忘れてはいけません。
東京喰種という漫画に以下のような一節がありますので、紹介しておきます。
–– この世のすべての不利益は「当人の能力不足」で説明がつく。––
東京喰種
私にとって、いわゆる座右の銘となる言葉です。
誰にどんな影響を受けたいかは、自分で選ぼう
どんな人と一緒に過ごすか、その人からどんな影響を受けたいか。
それを自主的に選択していくことがとても大事なのです。
ただ受け身で影響されるだけは嫌だもんね。
うん。自分の人生を良くできるのは、あくまで自分自身なんだ。
自分がなりたいと思う人の近くに行く
すごくシンプルですが、一番効果的です。
- 起業したいのなら、社長に話を聞いてみる。
- 行動力が欲しいなら、行動しまくっている人に会ってみる。
- 何かを勉強したいなら、それを熱心に勉強している人と一緒にがんばる。
などなど、自分がなりたいと思う人、尊敬できる人の近くへ積極的に寄っていきましょう。
読書で成功者を身近にする
人間関係を変えるのが難しい、身近にいる人はネガティブな人ばかりだ、という人もたくさんいるでしょう。
そんな人は、本を読みましょう。
実際に面と向かって会う必要はないのです。
書店に行けば、たくさんの偉人たちの言葉がそこに広がっています。本を通し、誰でも簡単に偉人に会えるのです。
スティーブ・ジョブズを身近に置くことだってできます。
これこそが読書の真髄であり、成功者がみんな本を読んでいる理由です。
もちろん、本じゃなくてもYoutubeなどの動画コンテンツでもいいでしょう。
私は、メンタリストDaigoさんの放送ばかり見ています。
ほんと、好きだよね。笑
お金持ちの75%は読書家
大富豪と呼ばれる人たちの75%以上が、月に2冊以上の本を読んでいるそうですよ。
ビル・ゲイツが年間50冊読むと言うのも有名な話ですよね。
–– 良き書物を読むことは、過去の最も優れた人達と会話をかわすようなものである。––
デカルト
あなたの周りにいる身近な5人について、一度考えてみよう
「会いに行く」「読書をする」といった、いい影響を与えてくれている人を見つけ出すための方法はすでにご紹介した通りです。
ここからは、すでにあなたの身近にいる存在について考えていきましょう。
さて、あなたが一番多くの時間をともに過ごしているのは誰ですか?
5人、紙に書き出してみましょう。(5人以下でも大丈夫です。)
書き出し人たちについて、次のように自問してみましょう。
- その人はどんな人?
- どんな生活を送っている?
- どのくらい意欲的で、熱心な人?
- 新しい挑戦をする時、その人は背中を押してくれますか?
- 間違ったことをすれば、叱ってくれますか?
- たとえ失敗しても、嘲笑せずに励ましてくれますか?
あなたの挑戦を後押しし、次のレベルまで引き上げてくれる、もしくは見守っていてくれる人かどうか、慎重に判断しましょう。
その上で、これからも一緒に過ごしていきたいかどうか、考え直してみてください。
それで誰かとの関係が終わりになっても大丈夫です。
友だちが減るかもしれません。家族と疎遠になってしまうかもしれません。
しかし、どうかそれを恐れないでください。
悪影響を及ぼしてくる人と関わる暇なんて、あなたの人生にはこれっぽっちもないのですから。
心から一緒に過ごしたい人との時間や、これからそういう人を探す時間に命を削っていきましょう。
どうせ無理の呪縛から解放される「成長マインドセット」とは
すでにあなたがこれまで一緒に過ごしてきた人たちによって「どうせ無理」を浴びせられてきてしまっている場合もあるかと思います。
その場合はまず、「成長マインドセット」を身につけ、すでに固定化されてしまったあなたの思考を柔軟に解してあげましょう。
簡単に言うと、「自分はやればできる!」という思考を身につける方法です。
この「成長マインドセット」については後日、記事で詳しくまとめていく予定ですが、私の記事よりも読むべき最高の一冊がありますので、ひとまずそちらを紹介しておくこととします。
Daigoさんも絶賛、キャロル・ドゥエック先生の名著です。
参考文献・動画
5人の法則の名言を残したジム・ローンさんの有名な書籍をご紹介しておきます。
もう少しいい題名があったんじゃないかと思う本です。笑
実際に億万長者になる方法が書かれているようなものではなく、生き方について考えさせる一冊になっています。
また、今回の「5人の法則」に関する話は、以下の動画を参考にさせていただきました。
ものすごく分かりやすい動画なので、ぜひご覧ください。