『歩行瞑想』というものをご存知でしょうか?
読んで字のごとく『歩きながらする瞑想』のことで、マインドフルネス瞑想の一種なのですが、この効果がかなりすごいんです!
普通の瞑想より簡単に行えるので、一般的な(呼吸に集中する)瞑想にチャレンジしてみたけど挫折してしまったという人にもかなりオススメできます。
例えば、瞑想に取り組んでみたけど
- じっとしてられない
- 足が痺れてきてしまう
- 呼吸に集中するのが難しい
という人は歩行瞑想に切り替えてみるといいと思います!
初めて瞑想にチャレンジする人にも非常にオススメです。
ということで今回は、
- 歩行瞑想のやり方
- 歩行瞑想のメリット
- さらに効果を高める工夫の仕方
についてご紹介していこうと思います。
原始仏教の秘技ともされているほどすごい瞑想だよ。
歩行瞑想のやり方
さて、歩行瞑想をシンプルに一言で表すなら、
歩くことに全力で集中する
という瞑想法です。
もう少し具体的に言うと、「ゆっくり歩きながら、足の裏側の感覚に集中する」というものになります。
「え、それだけ!?」と思うかもしれませんが、
普段私たちが無意識的に行っている「歩く」という行為は、多くの情報を瞬時に判断し、全身のバランスを絶妙に調整しながら行っています。
そこに改めて意識を向け、足の動きを注意深く観察してみるのです。
- 背筋を伸ばして立ち、左右の足、つま先とかかとの重心のバランスが中心にくるように集中する。
- 右足が床から離れる感覚に集中しながら、ゆっくりと前にだしていく。
- この時、左足にすべての重心が移っていく感覚にも集中します。
- 右足が完全に床から離れたら、そのまま右足が前へ移動する感覚に集中する。
- 右足をゆっくりと下ろしていき、床についていく感覚に集中する。
- 左足に乗っていた重心が徐々に右足に戻り、再び左右同じバランスに戻っていく。
- ②~⑥を左右変えて繰り返し。
これらの動作をすべてラベリング(「(足が)上がった」「床についた」などの動作を頭の中で言葉にすること)すると、雑念が入りにくくなります。
ただし、ラベリングしすぎると体の感覚に集中できないので、バランス良くやりましょう。
やってみると分かると思いますが、かなり集中力が必要になってきます。
つまり、集中しやすく意識がそれにくいので、瞑想法として優れているのです。
足の着地はつま先から?かかとから?
どっちでもいいよ。
私の場合、ゆっくりやるときはつま先から、少し速めにするときはかかとからになるかな。
Uターンする時に意識すること
家の廊下などで歩行瞑想をするのであれば、距離が短いのでUターンする必要があるでしょう。
その時にどうすればいいのかも紹介しておきます。
- 壁際で立ち止まり、直立している感覚に意識を向けます。
- 次に体がターンする感覚を感じます。
- Uターンが終ったら、もう一度、直立している感覚を感じます。
- 歩行瞑想を続けます。
Uターン時も、ラベリングしてOKです。(「立っている」「回っている」)
簡易版歩行瞑想のやり方
家の中でじっくり取り組むときは、一歩ごとに10秒前後かけてゆ〜〜っくり歩くといいですが、歩行瞑想は簡略化しても充分効果があるそうです。
足の裏が地面から離れるところ、くっつくところだけに集中します。
これであれば、通勤時などにも取り入れることができるので、時間がない人は毎日の通勤を瞑想時間として活用してみましょう。
慣れてくると早歩きでもでいるようになるそうです。
これなら仕事で忙しいときもできる!
散歩に歩行瞑想を取り入れる方法
歩行瞑想の基本的な方法は足の裏の感覚に集中することでしたが、実はこれ、集中を向ける対象は足の裏じゃなくてもいいことがわかっています。
ペンシルベニア州立大学が行った実験によると、
景色や聞こえてくる音、風の感触、鳥の鳴き声、木々のせせらぎなど、特定の一点にだけ意識を向けて、全力で散歩をするだけでもマインドフルネス瞑想と同じような効果が得られるそうです。
もちろん、足の感覚に集中する簡易版歩行瞑想を散歩に取り入れてもいいですよ。
歩行瞑想の効果・メリット
瞑想というと、座禅を組んでじっと呼吸に集中し続けるものだというイメージが強いかもしれませんが、
瞑想の本質は集中し続けることではなく、それた意識を元に戻すこと、つまり集中をコントロールすることにあるのです。
ということは、集中のコントロールがかなり必要な歩行瞑想の方がこの点は優れているんじゃないかと、Daigoさんは動画の中で説明しています。
常に左右の足へ集中する場所を移していかないといけないですからね。
ここまでですでに歩行瞑想の良さが分かってきていただけたかと思いますので、一度まとめておきましょう。
- 集中のコントロール力が鍛えられる(瞑想効果)
- 時間がないときも簡易版で大丈夫
- 散歩に取り入れるとマインドフルネス効果が高まる
- 足が痺れない
- 腰も痛くならない
- 座ることによる寿命への悪影響の心配がない
- 歩くことで軽い運動になる
- ストレス軽減効果がすごい(後述)
最高じゃないか。
科学的に正しいストレス解消法と相性が抜群
すでに歩行瞑想の基本的なやり方や、メリットなどをまとめましたが、さらにやり方を工夫することでストレス軽減効果をかなり高めることができます。
アメリカの心理学会が認めている、科学的に正しいストレス解消法というのが8つありまして
- 瞑想
- 散歩
- 50~80BPM程度の音楽または自然音を聴く
- エクササイズ(ちょっと早めの早歩き2, 30分でも効果あり)
- 読書
- 友人や家族と過ごす
- お祈り(慈悲の瞑想)
- マッサージ
自然の中で少し早歩き目の歩行瞑想を行うことで、①〜④を満たすことができます。
近くに広めの公園がある方などはこれを実践することで、かなりのストレス軽減効果を得ることができるのです。
公園がなくても、ゆったり目の音楽をBGMにして散歩と歩行瞑想を組み合わせるといいでしょう。
歩行瞑想をしてそのまま公園のベンチで読書をするなどをしても良いかなと思います。
私は残念ながら近くに広い公園がなく、ここまではできませんが…。
おわりに
歩行瞑想、最高じゃないですか?
すでに数息観や随息観といった、初心者でも簡単にできる瞑想法を当ブログでは紹介してきましたが、これらが合わない人にはぜひ試してみてください。
私は仕事の合間など、日中は歩行瞑想をメインに行なっています。PC作業で体も凝り固まっているので、すごく自分と相性が良いなと感じています。
自分にあった瞑想を探そう
歩行瞑想以外にもいろんな瞑想法があり、自分に合う瞑想法が見つかると習慣にしやすくなってくるので、ぜひ探してみてください。
私は「瞑想メソッド100」という本で面白そうな瞑想法を日々探しています。
なんだこれ!っていう瞑想法がたくさん紹介されていて見るだけで面白いよ。笑
歩行瞑想の極意に興味がある人にオススメ!