目標を決め、その目標に向かって「毎日これをやるぞ!」と決意したのに、
- 途中でやる気がなくなってしまう…。
- 一度続かないとやめてしまう…。
という三日坊主の自分に悩んでしまうこと、ありませんか?
実はそれ、あなたの意思が弱いわけではなく、目標の建て方が間違っているだけかもしれません。
大事なのは、小さな行動目標(スモールステップ)から 確実に進めていくこと です。
これは『シェイピング法』や『ステップ・バイ・ステップ法』とも呼ばれるテクニックです。
今回はこの、習慣化を挫折しないための『シェイピング法』についてお話していきます。
スモールステップとは
スモールステップとは、最終的な大きな目標を達成する前に乗り越えるべき『小さな行動目標』のことです。
つまり、「まずは簡単なことから継続しましょう」という概念のことです。
例えば「マッチョになりたい!そのために毎日100回腕立て伏せをしよう!」という目標を立てたとします。
しかし、これまであまり筋トレをしていなかった人がいきなり「毎日腕立て100回」というのは厳しいのですよね。
- 毎日100回を習慣にしたいなら、まずは毎日50回できる必要があります。
- 毎日50回を習慣にしたいなら、まずは毎日30回できる必要があります。
- 毎日30回を習慣にしたいなら、まずは毎日10回できる必要が…
というように、最終的に習慣化したい「腕立て100回」という行動を簡略化していき、まずは「腕立て1回」など、
『できないほうが難しい』ほど簡単なことから始めていくのです。
極端に言うと、まずはトレーニングウェアに着替えるだけでもいいんだ。
習慣とは意思の力に頼らないこと
そもそも、習慣とは「意思や根性に頼らずに無意識的に継続される状態」のことです。
いちいち「よし!今日も頑張るぞ!」と気張らないとできないことは、習慣化するのが難しいのです。
シェイピング法(ステップ・バイ・ステップ法)とは
シェイピング法とは本来、行動療法で用いられるものです。
オペラント条件付けを利用した技法で、最終的に目標とする行動を獲得するために、その行動を小さなステップに分けて、段階的に獲得へ導いていく方法です。
シェイピング法のやり方と例
つまり簡単に言うと、
スモールステップを段階的に強化していくこと。
行動心理学者B・F・スキナー氏による研究では、シェイピングを行うことでハトに卓球教える事が出来たという衝撃的な実験結果もあります。
それほど、シェイピング法は目標達成のために非常に有効なのです。
先程の腕立て伏せを例にしてみましょう。
- まずは毎日1回
- それが継続できたら、毎日5回
- さらにそれが継続できたら、毎日10回…
という風に、徐々に毎日の回数を増やしていくのです。
なんだ、これくらいならできるじゃないか。
と自分に思わせるというのがポイントです。
一つ一つのステップ達成による「自己効力感」「達成感」を得ていくことで、自信につながっていき、難易度の高い目標に向かっていけるのです。
一つのスモールステップごとにどれくらい継続するかは人それぞれのさじ加減ですが、「無理なく継続できる」まで慣れてきてから次のステップに移るとよいでしょう。
オペラント条件づけとは
シェイピング法の説明でちらっと出てきたので、すごく簡単に説明すると、
- 何かを行いメリット(報酬)が得られれば、その行動は強化される。
- 逆に何かを行いデメリット(損失)が生じれば、その行動は抑制される。
という、行動心理学における理論のこと。
これを応用し、「スモールステップをクリアする度に報酬を与え、次のステップへと進んで行く」というのが、シェイピング法です。
習慣化におけるスモールステップ達成ごとの「達成感」が、この「報酬」にもあたります。
少しくらい継続が途切れてしまっても問題ない
2,3日継続が途切れてしまってもそこまで問題ありません。
1日継続できなかったからといって、自己嫌悪する必要はないので安心してください。
自己嫌悪は習慣化の最大の敵だよ
継続が途切れてしまっても、気にせずに再開するのがとても大事です。
毎日の継続を記録する
どんな小さなスモールステップでも、継続できたのであればそれを毎日記録するとよいです。
継続日数を見えるようにしておくことで、その記録が消えてしまうのが「もったいない」と思うようになります。
やる気に頼らず、もったいないという気持ちだけで継続できるようになっていきます。
『ハビットチェーン』という有名なテクニックだよ。