引きこもり中年が急増中!当事者や家族を支援するためには?

令和」という新元号が発表され、国民の日本景気の向上への期待が高まっている中、「中高年引きこもりが61万人を超えた」という少しショッキングなニュースが発表され、話題となっているようです。

実はこの数値、若年層の引きこもり人数(約54万人)を上回っているのです。

2019年5月に新元号は施行されますが、果たして平成初期のバブル期のような明るい未来は再来するのでしょうか。

目次

40歳以上の「中高年ひきこもり」が61万人を超えた!

内閣府が今年3月に公表したもので、「40~64歳のひきこもり中高年者」の数が約61万3000人も存在するという推計値を発表をしました。

ちなみに15~39歳の「若年ひきこもり」は約54万人ほどで、若年層を上回った中高年引きこもりが話題となっています。

従来、引きこもり問題は不登校問題と同一視されてきた経緯から、10〜20代なのど若者の問題としてイメージすることが多いと考えられていましたが、近年では中高年の方が多いという調査結果が出たのです。

ねこた

引きこもりって聞くと、不登校の学生をイメージしてしまうけど…

くまやま

今は中高年が引きこもってしまう時代になってしまったんだね。

「引きこもりってなに?原因は?」

精神疾患とはまた違い、仕事や学校などの社会への参加をせずに、家にいる状態が半年以上続くと「引きこもり」と言えます。

主な原因として、「人間関係など環境になじめなかった」、「病気」、「仕事や勉強がうまくいかない」などの原因があり、挫折や失敗などの体験が引きこもる原因と言われています。

どうして中年が引きこもり?引きこもり中年の特徴

中年層の引きこもりには一体どんな特徴があるのでしょうか。

1、引きこもりの原因

中高年の引きこもる原因として、会社勤めをしていて「会社での人間関係」や「病気やけが」、「職場になじめず居づらい」などの意見が上がりました。様々な年代層が起こり得る引きこもりですが、「引きこもり原因」は特に相違は内容です。

2、高学歴の両親がいる家庭に多い

引きこもりをしている人の傾向として高学歴が多いことがわかりました。

また、未婚が多く家庭で両親(親)と一緒に過ごしている割合が高く、外に出ないため結婚もしない・出来ない傾向もあるそうです。

8050(ハチマルゴーマル)問題という言葉を聞いたことはあるでしょうか?80代の親と引きこもりの50代の子ども”という状態を表します。

3、女性よりも男性の割合が多い

女性よりも男性の方が6〜8割ほど多く、男性の方が引きこもる可能性が高いという結果です。なぜ男性の方が圧倒的に多いかというと、男女を比べたときまだまだ社会では学歴や職歴が重視されている現状があります。社会において男女の違いも少なくなりましたが、男性には成果を求められる厳しい現状があるため、女性よりも引きこもりの割合が多いことが予想出来ます。

4、就職氷河期世代

就職氷河期は1990年代〜2000年代前半に社会に就職した現在40歳前後の世代を主にさします。この就職氷河期を経験した3人に1人が「20歳~24歳の間で引きこもりになった経験がある」と答えています。そのため就職することも困難であった上に、本来希望しない会社にも藁にもすがる思いで入社した背景が伺えます。

上記のように中年層の引きこもりには社会との繋がり、人間関係や仕事のやりがいなどと大きく関係しているとも考えられます。

「中年引きこもりに起こる問題」

引きこもり=若年層という世間一般の定義があったため、これまでに中高年のひきこもりは社会問題にはなりませんでした。それまで国はこの問題を放置していたのです。

内閣府が引きこもりの調査をして発表するまで非常に長い時間がかかり、中高年の引きこもり当事者やその家族の相談の声は長い間放置されてきました。

その代償に多くの問題が取り残されることになりました。

社会補償費の圧迫

先ほど引きこもりの傾向として親元の実家暮らしが多いと述べました。引きこもりでは収入がないわけですから、生活するために親の年金や貯金などの経済力に頼る可能性も高いと言えます。

つまり子供が親の経済力がなくなったタイミングで生活保護などの社会補償を受け、かつ60万人に近い中年引きこもりがいるため、数十万ほどの生活保護を受けるとなると財政を大きく圧迫します。

また支払いなども困難になり、年金や税金などの未払いにより国が得るはずべき収入がなくなることも予想できます。

実際に引きこもりになってしまった場合の対処法

引きこもり当事者が再就職や人生設計を持って立ち直るのがもっとも良いでしょうが、なかなかそうもうまくいきません。

家族一丸となって考え、行動して立ち直っていくことが必要です。

1、専門家と一緒に将来設計をする

地域の社会福祉法人などに相談してみてください。そこには今後どうやってお金を管理していかなくてはいけないか相談ができるファイナンシャルプランナー(お金のプロ)もいたりします。

専門家と今するべきこと、これからしていくべきことを具体的に話をしていくと、無理なく生活していくための計画を一緒に作ってくれます。

どうしても立ち直るためには就職しなくてはいけないと考えてしまいますが、それがまたストレスになりなかなか重い腰が上がらないと思います。

正社員になって毎月20万円収入を得ようとしなくても、場合によっては毎月3万円程度で現状と同じ生活が送れる場合もあります。

2、家にいながら働く

引きこもりの原因として、人間関係でやむなく職場を離れる人も多いかと思います。

現在はネット社会なので、無理して社会に出なくとも、自宅のパソコン一つで働くことが可能です。

人間関係だけでなく、朝早く起きることや満員電車などの通勤にストレスを大きく抱える人も多いはずです。

自宅で仕事を行えば、自分の生活リズムで無理せず働くことが出来ます。

やりとりもメールやチャットも多くいので、対人ストレスも少ないです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今や中高年の引きこもりは社会現象になりつつあります。

しかし自治体や国がいますぐ対策をしてくれるかといったら、なかなか進捗は遅いかもしれません。

引きこもり当事者、または家族や周りの方に該当している人がいたら、焦らず今後どのようにしたら無理せず立ち直れるか、自治体に相談してみたり、話しあいを行って少しでも改善していけたらいいですね。

参考文献:引きこもり問題に関する本

引きこもり問題をより詳しく知りたい方はぜひご一読ください。

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くまやま

他人事じゃないもんね。


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